ソファの世界

職人道 ソファと私

長谷川 敦編

2023.03.31 update

職人さんやショールームスタッフからお仕事のことやソファにまつわる様々なエピソードを聞かせてもらう「ソファと私」。今回お話を聞かせてくださったのは、接着を担当されているソファ職人の長谷川 敦さんです。今のお仕事のことやこれまでのこと、さらにこれから挑戦したいことなど様々なお話を伺いました。 担当はNOYESの木村です。

長く担当した工程から接着へ

ウレタンと木枠の両方に接着剤を吹きかけます。
木村 長谷川さん、本日はよろしくお願いします。接着の作業風景を見ていて気になったのですが、軍手などは使わずに素手で作業されているんですか。
長谷川 はい。木枠を下ろすときだったりトゲが刺さる危険があるときは使いますが、接着の時はくっついてしまうので使いません。
木村 接着担当になったのはいつからですか。
長谷川 接着は年明けから始めました。まだ2ヶ月も経っていないです。
木村 まだ2ヶ月も経っていないとは思いませんでした!職人になってからはどれくらい経ちましたか。
長谷川 派遣で入社して2年、その後従業員になって3年目です。トータルで5年です。
木村 これまでは何を担当されていたんですか。
長谷川 最初は梱包です。2年くらい。それからクッションを2年半担当しました。座クッション、背クッション入れをしていました。
少し時間をおいてから、木枠にウレタンをくっつけていきます。

作業手順がミソ

木村 接着剤は薄めに吹きかけるのですね。
長谷川 濡れている状態だと接着できないんです。吹いてから少し乾かす必要があります。
木村 たしかに、すぐに接着させるわけではないんだな、と思って見ていました。
長谷川 そうです。そこがけっこう難しいところです。くっつけるテクニックもありますが、次のものに接着剤を吹いておいて乾かす時間をとらないと、いざやるときに吹いてもベタベタでやりづらいんです。次やるものに必ず接着剤を吹いてから接着して、また次のものを吹いて接着して…とやります。
木村 焦ってしまいそうです。乾かしすぎると、それはそれで接着が難しくなるのですか。
長谷川 それはあの作業のレベルだと全く問題ないです。
木村 吹きたての状態を避けるのがポイントということですね。接着の作業をしていて、難しいと思うソファはありますか。
長谷川 僕はまだ全てのソファは担当していないです。さっき作業していたDecibel Standardは簡単なほうで、だいぶやっているので慣れていますが、まだ難しいものもあります。最初は何をやっても難しいですね。ちょっと触ったらぐちゃぐちゃになったり。ちょっと置いておいたら床にくっついて、取ろうと思ったら破れて剥がれたり。
丁寧に進めます。
背面にも接着剤を吹きかけていきます。

お客様からの言葉を励みに

木村 職人になろうと思うきっかけはなんでしたか。
長谷川 実は、これといった何かがあったわけではないんです。前は全く違う仕事をしていて、次は何をしようかと考えていたときに紹介してもらいました。
木村 偶然のご縁だったのですね。
長谷川 当時は梱包担当の募集をしていて、僕は梱包の経験があったのできっとやれると思いました。家具が好きだったのと、地元もこの辺りなので、「地元にこんな会社があるのは知らなかったな」と興味を持って見学に行きました。皆さん、ものを作るのが好きで、ものづくりに関われる仕事を探して…という方が多いと思うのですが、僕はものづくりというよりも家具が好きで。作る側になりたい、とは思っていませんでした。
ウレタンをしまい込みます。
ウレタンの次は樹脂綿に接着剤を吹きかけて接着させていきます。
木村 今はしっかり作る立場になりましたね。
長谷川 まさか自分が職人になるとは思っていなかったです。見学に行ったときに、皆さんが挨拶をきちんとしてくれたんです。職人となると「怖い」とか「ぶっきらぼう」、「汚い」みたいなイメージがありましたが、雰囲気が良かったのでここがいいな、と思いました。
木村 職人になってよかったな、と思うことはありますか。
長谷川 職人という仕事に憧れみたいなものがありました。「こういう仕事っていいな」と思っていて、それをまさか仕事にできるとは思っていませんでした。なにより、NOYESのホームページの「わたしがつくるソファのある暮らし(投稿&フォトレビュー)」に投稿されているお客様からのお褒めの言葉を読んでいるときが1番、職人になってよかったなと思います。
木村 今後挑戦したいことはありますか。
長谷川 下張り、張り、検査、全ての工程をできるようになりたいです。
余分な樹脂綿をカットして、完成。

「わたしがつくるソファのある暮らし」に投稿されたお褒めのコメントを読んでいるときに、「職人になってよかったなと思う」とお話ししてくださった長谷川さん。私自身も、お客様からいただいたコメントを読むたび嬉しい気持ちになるので共感の気持ちでいっぱいでした。 お忙しいなか、インタビューにお応えいただきありがとうございます!

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